設立82年の老舗企業である東京ラヂエーター製造株式会社様は、これまでにアルミニウム及びステンレススチールの加工技術にて比類なき熱交換器部品等を生み出してきました。トラックを中心に自動車の「熱をコントロールする」ことで環境改善に貢献されている企業様です。
同社が自社倉庫を新設するにあたり、「テント倉庫」を選ばれた理由や、テント倉庫導入において感じられたメリットとは?
購買本部の大河原様、経営企画管理室の手塚様、総務部の岩本様に、インタビューで語っていただきました。
御社の主な事業についてお聞かせください。
当社は、1938年の設立から82年間、「熱をコントロールする」ものづくりのプロとして、ラジエーターやEGRクーラーなどの自動車向け熱交換器類をつくり続けてきたメーカーです。ラジエーターはアルミニウム、EGRクーラーはステンレススチールと異なる材質の熱交換器ですが、共にロウ付け技術を活かして高品質の製品を製造しています。

倉庫を新設された理由は何ですか?
もともと、工場で使う部品をストックしておく場所として、工場のそばの小さな倉庫を使っていました。ここが手狭になってきたために、少し離れたところに外部の倉庫も追加で借りていました。
ただ距離の問題があったために作業効率が悪く、倉庫を借りる費用も大きな負担になっていたため、「工場の近くに大きな倉庫を建てよう」ということになりました。

倉庫の新設にあたり、テント倉庫という選択肢は最初からあったのでしょうか?
一部でテント倉庫を使っており、その使い勝手が良かったものですから、最初から選択肢としては考えていました。
新設するからには建屋で、という話も持ち上がりましたが、金額面でテント倉庫のほうが圧倒的にリーズナブルということもあり、テント倉庫を前提に検討を始めました。
太陽工業株式会社を知ったきっかけをお聞かせください。
はじめはインターネットで調べて知りました。過去にテント倉庫を建てたときには地場の他のメーカーさんを採用したのですが、今回は複数のメーカーを比べてみようということになり、太陽工業を含めて色々調べていました。
太陽工業さんは、他の会社さんに比べ幅広い実績をお持ちで、特に東京ドームを手掛けたということが「すごく信用できるよね」と社内で話題になりました。

複数のテント倉庫メーカー候補の中から太陽工業株式会社を選んでいただいた理由は何だったのでしょうか?
他社と比べて価格面での考慮もありましたが、やはり一番の決め手は実績です。初めてお取り引きする会社さんでしたが、過去の施工実績が不安を取り除く要因となりました。
また、営業担当の方にお話を伺う中で魅力に感じたポイントは、メンテナンスサポートの厚さです。高耐久の膜材を扱われる技術も優れているうえに、今後の劣化診断も可能という手厚さに、とても安心感がありました。
あとは、提案力の高さも魅力でしたね。当社の潜在的な希望として「テント倉庫に横づけでトラックをつけて、雨に濡れずに荷下ろし荷積みをしたい」という思いがあったのですが、国交省告示667号の準拠内に収めるうまい方法までは考慮していませんでした。
ある時、営業さんから、「庇を上側に傾けましょう。これでトラックが横付けできるになり、さらに国交省告示667号の準拠内(軒高5.0m以下)で収められます」という提案をいただきまして、結局それが採用されました。プロの目線から自社にはない発想でご提案いただけたのが良かったです。


テント倉庫の導入にあたり、不安や懸念はございましたか?
テント倉庫の立地が車通りの多い県道沿いで、しかもトラックを横づけして作業をしたりする所ですので、排ガスによる汚れが目立つのではないかという心配がありました。通常の膜材だと1年くらいで真っ黒になってしまうじゃないですか。
その不安を相談させていただいたところ、「酸化チタンという光触媒を用いたセルフクリーニング機能を持つ膜材があります」とご提案いただきました。通常の膜材と費用面でも比較をした結果、これを採用することにしました。そのおかげで、結果的には汚れるどころか、逆に光って目立ちすぎてしまうほど真っ白な状態を保っています。本当にいつまでもキレイで、お客様に「太陽が反射して眩しい」と言われたこともあるくらいです。

テント倉庫を導入して「良かった」と思う点をお聞かせください。
倉庫の新設にあたっては、元の倉庫からの入れ替え作業が必ず発生します。この時、外部に倉庫を借りる必要があるため、工期が長いとそれだけ費用もかかってしまいます。でもテント倉庫は2~3か月と非常に短い工期で建てることができるので、トータルの入れ替えコストを大幅に抑えられたのがまず始めに感じたメリットでした。
また、内膜を用いた建屋そのものがキレイであることも、社内外から大変な好評を受けています。日の光が建屋内に注ぎ込むのでとても明るいですし、内膜が上からの落下物やコンタミも受け止めてくれるのが良いですね。
さらに紫外線もカットしてくれますし、熱の滞留も防いでくれますので、いいことづくめです。金額もリーズナブルで、通常の建屋の3分の1程度の費用で済んだことも大きな魅力です。

御社の今後の事業の展望をお聞かせください。
電気自動車などの台頭により、エンジン自体は世の中から減っていくという予測がされています。ただ、当社の「熱をコントロールする」技術というのは、自動車に限らず活かせる領域がまだまだあると思っています。
自社にしかない技術という強みを活かし、ビジネスの領域を拡大していきたいと考えています。私たちの技術を使えば、環境の改善にも貢献することができます。メーカーとしてつくる製品だけでなく、テント倉庫のようなCO2排出量の少ない建屋を採用するなどして、今後も総合的に環境改善に貢献できればと思います。

東京ラヂエーター製造株式会社様、ありがとうございました。
今回、テント倉庫以外にも別建屋のリニューアルにおいて「膜天井」をご採用いただきました。これからも弊社でお客様のお困りごとを解決できることは全力でご提案いたします。短工期、低コストは工場の生産性向上に繋がると考えております。
